Our Story #1 - F&Pはこうしてはじまった
日本発の本格スムージーブランド「F&P」 (FICO & POMUM) が生まれた背景は、創業よりも10年前、創業者である西野照明の学生時代にまでさかのぼります。
旅好きの西野はしばしばアメリカ西海岸を訪れ、ホームステイやホステルなどで生活をしていました。
そこでは、現地の人々の生活スタイル、食生活・食文化を垣間見ることができ、それが起業の原体験となっていきます。
アメリカといえば、ファストフードへの依存が問題になったり、肥満大国とも言われたり、食に関してそんなネガティブなイメージはないでしょうか?
ところが西野が西海岸で見たのは、むしろその逆と言ってもいいような景色やライフスタイルでした。
家庭では、冷蔵庫に牛乳がない家が多く、代わりにあるのはアーモンドなどのナッツミルク、オーツミルク、ライスミルク、ヘンプミルク・・・
当時日本ではまだ見ることもなかった「プラントベース」のミルクでした。
今から20年以上も前の話です。
日本でプラントベースミルクを見かけるようになってきたのはここ数年の話ですよね?
その理由も、「子どもにアレルギーがある」とか「動物性のものを摂らない」など、家庭によっても事情がさまざまです。
どうやらお母さんたちは、「何を食べるべきか」「何を食べないべきか」、
そして「どの食品に、どんな栄養素、どんな添加物が含まれていて、自分のからだにどんな影響があるのか」ということをとてもよく知っているようでした。
食料品店に行くと、1つの食品コーナーだけでも見たこともない商品やたくさんの種類がずらりと並んでいたりします。
その数だけでも驚くほどですが、その中から「自分に合った食品」をものともせずに選んでカートに入れていくホストマザーの後ろ姿がとても印象的で、
「アメリカの人は、なんて食べ物に対するリテラシーが高いんだ!」と衝撃を受けたのです。
日本人は長寿で、日本食は世界からリスペクトされる健康食。
日本には学校給食があって、食育の法律があって、だから日本人の食育は進んでいる。
一方アメリカは、肥満人口率が高い、ファストフードの国。
1日3食がジャンクフードと炭酸飲料で、ケチャップは野菜だと思っている。
・・・一般的にそんな偏ったイメージもありますが、
はたして、本当にその通りなのでしょうか?
西野が20年前のアメリカで見たのは、「食べるものでからだはつくられる」ことを本質的に理解している人々や、「食の多様性」があることを前提としている市場で、
当時そこにあったのは、日本よりもずっと食意識の高い文化だったのです。
そして、そのことをとてもよく象徴していたものが「スムージー」でした。
北米の家庭には必ずブレンダーがありました。
毎朝キッチンでは、お気に入りの果物やヨーグルト、プロテインなどを気ままに入れ、最後にお母さんたちが台所に並ぶメイソンジャーを開けて、その日の気分でナッツやらシードやらを入れていく。
スイッチを入れるとあっという間、色とりどりのスムージーやジュースが出来上がる。
街に出ても、「スムージーショップ」は 90年代から増え続け、大手チェーン数社合わせると全米で 5,000店舗を超えます (2022年)。
スターバックスコーヒーが全米で約15,000店舗ありますので、およそスターバックス3軒に対して1軒くらいはスムージーチェーン店がある計算になります。
そのほかにも、小さなジュースショップが街中にはたくさんあります。
おいしい。なのに、からだにもいい。
スムージーを一口飲んだとき、それまでは矛盾することのように思っていた2つのことがいっぺんに叶うような確かな納得感があって、
食事の代わりになるくらいの満足感があって、
種類が豊富で毎日でも飽きなくて、
その日一日を元気にスタートできる。
1杯のスムージーで、からだへの思いやりに気づき、
食を見直すきっかけになり、
自分自身の健康への意識が1段上がる。
アメリカ西海岸で出会ったスムージーは、F&P創業者・西野にとって特別なものになりました。
その頃の日本で「スムージー」と言ったら、一部のファミリーレストランのデザートメニューか、コンビニのパッケージ商品くらいしか見られませんでした。
それから10年経っても、日本に本格的なスムージーショップは現れませんでした。
1杯ではじまる生き生きとして活力に満ちた朝。
1杯からはじまるヘルシーなライフスタイル。
そんな気軽に楽しめる、健康的でからだを思いやる習慣が、日本の日常にもあってほしいという願いから、F&Pというブランドはスタートしました。
私たちF&Pが創っていきたいのは、文化に根差すライフスタイルです。
食と健康への気づきを広げ、そのきっかけと習慣を届けていきます。